肝炎患者に、身近な医療機関で継続した検査・治療を受けてもらおうと、静岡県は28日、232の医療機関を「肝疾患かかりつけ医」に指定し、県ホームページ(HP)に公開した。
順天堂大静岡病院(伊豆の国市)、浜松医科大(浜松市東区)を中核とする28の拠点病院と連携して病状を把握し、通院などでの患者の負担を減らす。
県疾病対策課によると、県内の肝炎感染者数は推定で、B型が3万3000~4万2000人、C型が6万~7万2000人。自覚症状がないため、感染していることに気付かない人も多いという。
指定された医療機関では、初期の診断検査やインターフェロンなど抗ウイルス治療が可能。検査漏れを防ぐために、患者には、定期的に血液検査を受けたことなどを忘れないよう記録する「肝臓病手帳」を配布する。医療機関によっては血液検査も実施する。
県では、これまで28の拠点病院を中心に、専門医療機関として肝炎治療をしてきた。
患者から「身近な病院で治療を受けたい」との要望があり、患者が通いやすいよう、県は2012年度からかかりつけ医制度の取り組みを始めてきた。
医療機関名は同課のホームページで確認できる。問い合わせは同課(054・221・2986)。